冬にヨットやボートで海に出るのは、やっぱり寒いですよね。
それでも船に乗りたい、そんなみなさんに冬の防寒対策のご紹介。

セーリングウェア（いわゆるカッパ）には基本的に冬物というのはございません。オールシーズン使えるウェアになっていますので、セーリングウェアのみでは冬は寒いです。そこで重要になるのが重ね着です。セーリングウェアの中に何を着るのかによって、暖かさ、快適さ、安全性に大きな差が出ます。冬のウェアリングは、インナーウェア・ミッドレイヤー・アウターシェルの3層構造が一般的です。

ではまずはインナーウェアから。

インナーウェア選びのポイントは素材です。汗冷えの恐れのある綿素材を避け、ポリエステルやポリプロピレンなどの化学繊維素材の吸汗速乾ウェアを選びましょう。汗冷えは低体温症や体力損耗に伴う判断力の低下などを招き、大変危険です。また落水時も綿素材のウェアは水を吸って重くなり、浮力に影響します。万が一の際の生存確率を上げるためにも、インナーウェアの素材選びには細心の注意を払いたいものです。

HELLY HANSEN｜ヘリーハンセン　リファロングスリーブクルー [HH32203]
繊維内に水分を吸収しないポリプロピレン100％のため、汗をかいてもドライ感をキープ。熱伝導率が低いので体温を逃しににくく、恒温性に優れます。

HELLY HANSEN｜ヘリーハンセン　リファメリノロングスリーブ パンツ[HE22264]
ポリプロピレンとメリノウールを組み合わせたLIFAメリノは、快適性と暖かさが共存する素材。
恒温性の高いポリプロピレンに保温性や調湿性のあるメリノウールをブレンドすることで、汗冷えを軽減でき、衣服内を快適な状態に保てるのが特徴です。

Zhik｜ザイク　モーション フーディー [ATP-0100-M-]
保温性に優れたソフトな手触りの裏起毛素材と高い吸湿速乾性をもつインナーカットソー。
リサイクルポリエステルを混紡した250gsmの厚手生地で冬のインナーウェアとしても活躍。

次はミッドレイヤー。

ミッドレイヤーに適しているのは、空気を多く溜めることのできるウェアです。ウェアに溜まった空気（デッドエア）が体温で温められることで、暖かさの源となります。またミッドレイヤーもアンダーウェア同様の理由でポリエステルなど化学繊維素材が適しています。昔はオイルを染み込ました毛のセーターなどが使われていましたが、最近ではフリース、ポリエステル綿の中綿ウェアなどが主流です。またミッドレイヤーは寄港先での上陸やキャビンで過ごす際のウェアにもなります。

HELLY HANSEN｜ヘリーハンセン　ハイドロミッドレイヤージャケット [HH52252]
POLARTEC200を使用した、軽くて暖かいフリースジャケット。
ミッドレイヤーとしても単体のジャケットとしても使い勝手の良いアイテムです。

HELLY HANSEN｜ヘリーハンセン　ハイドロミッドレイヤーパンツ [HH22253]
POLARTEC200を使用した、軽くて暖かいフリースパンツ。
セーリングサロペットのミッドレイヤーとして、またキャビンでの部屋着でも重宝します。

HELLY HANSEN｜ヘリーハンセン　エスペリジャケット [HH12282]
本来はセーリングウェアのミッドレイヤーとして開発されたジャケット。
もちろん寄港先でセーリングウェアを脱げばそのままアウタージャケットとして上陸着に。

最後にアウターシェル

ゴアテックスに代表される外部からの水の侵入を防ぎかつ衣服内の湿気を逃がす防水透湿素材のジャケット、サロペットなどです。昔の防水ウェアは透湿性がなく衣服内が蒸れましたが、現在ではヨットウェアブランドにおいて透湿性のないウェアは皆無です。また年々軽量化も進み、重ね着しても重くなりにくくもたつかないウェアになってきています。

HELLY HANSEN｜ヘリーハンセン Ocean Frey Jacket｜オーシャンフレイジャケット 　 [HH11990]
防水透湿性のあるヘリーテックパフォーマンスの2層構造の生地を使用したHELLY HANSENの定番セーリングジャケット。
レースから気軽に楽しむセーリングまで、あらゆるシーンに使える1着。

HELLY HANSEN｜ヘリーハンセン　タクティシャンゴアテックスレースサロペット [HH22050]
透湿性の高いゴアテックスを使用したセーリングサロペット。
重量が分散されるショルダーメッシュパネルで長時間着用でも負担の少ない設計。

MUSTO|ムスト　MPX GORE-TEX PRO OFFSHORE JACKET2.0 [82307-BLK]
高い防水性、優れた浸透性と耐久性のゴアテックスプロシェルを採用し、性能と軽さを追求したハイエンドモデル。
レースやクルージングだけでなく、外洋航海にも対応する高機能セーリングジャケット。

また冬の海では足元の装備も気にしたいところです。

足元は波をかぶるなど最も濡れやすい場所ですので、水温が低い冬の時期には防水のブーツを履くのが一般的です。防水のブーツで一番に思い浮かぶのはゴムの長靴かもしれません。ゴム長靴はもちろん外部の水を完全にシャットアウトしてくれます。が、通気性透湿性がないのでゴム長靴では1日にコップ一杯分程度と言われる足がかいた汗の逃げ場が無く、全て靴下が吸ってしまいます。長時間の着用時には、水を通したのと同じ程度の水分が靴内に滞留することになります。そこで登場したのが、外からの水は通さず、ブーツ内の水蒸気を通すアウターシェルと同じような防水透湿素材を使用したブーツです。このブーツの登場で長時間履きっぱなしでもブーツ内が蒸れにくく汗冷えしなくなり、ロングクルーズでも快適に過ごせるようになりました。

Dubarry|デュバリー　シャムロック [du3733-32]
ゴアテックスの防水透湿性とクッションの効いた履き心地で世界のセイラーの絶大な人気を誇るシャムロックデッキブーツ。
ラバーブーツを一気に時代遅れにした革命的な逸品。

Dubarry|デュバリー　アルティマ [du3857-02]
デュバリーデッキブーツのラインナップの最高級モデル。
保温力がより増すオールレザーは高級感を醸し出します。